African Wind

Chapter15

アフリカへ行こう(準備編)

これまで色々と、アフリカの事を書いてきた。それでチョット、アフリカに興味を持ってくれて行ってみたいと思ってくれた人の為に個人でアフリカへ行く為の基本と楽しみ方、注意事項等をシリーズで書いてみようと思う。ただし、アフリカ大陸は53カ国あって、その中にも数多くの民族がいて、その土地、土地で言語も文化も違っていたりするので あくまでも“参考までに”・・・ということで。

VISA

AFRICAN JAG PROJECTアフリカの多くの国は入国するのにVISAが必要になる。隣国で取ることも出来るが日本大使館からのレターが必要だったり、目的国の友人からのレターが必要だったり、結構面倒くさいことがあるので出来るだけ在日大使館がある国は日本でVISAを取って行った方が良い。VISAの値段は国によって違うが結構高い。また、発行されるまでに1週間ぐらい掛かる国もあるので早めに申請しよう。国によって申請書類は違うのだが、プロフィールや目的国の宿泊地、航空券の提示を求められる場合もある。基本的に申請書は全て英語で記入。公用語でフランス語やスペイン語を使っている国では、通常英語圏で用いられる単語ではない英語が出てくる場合があるので辞書は持っていたほうがいいかも。またアフリカの多くの国のVISAはパスポートの1ページを丸々使ってしまうので何カ国かを周遊しようという人は、パスポートにどれだけページが残っているか要確認!!
VISAは、空港や国境で取れる場合もあるが、たまに“いちゃもん”を付けて賄賂を要求されたりすることもあるので注意すること。在日の大使館には日本人のスタッフがいるので判らないことがあったらその人に聞いてみると色々教えてくれる。ちなみに私が行ったことのある国の中ではモロッコ、セネガル、南アフリカはVISA無し。マラウイ、ウガンダは空港で取得。ケニア、マリ、コートジボアール、ナイジェリア、エチオピア、エリトリア、モザンビークは日本でVISAを取得。

黄熱病の注射

AFRICAN JAG PROJECT黄熱病の注射は10年間有効なので打っておいた方が良い。全てではないが多くの国でイエローカード(黄熱病ワクチン接種証明書)の提示を求められる。
予約が必要で接種後10日目から有効になる。
時期によってはかなり予約が混み合っているので早めに予約を入れて接種したほうがよい。

検疫所の情報はhttp://www.forth.go.jp/tourist/vaccine.html

飛行機

日本から西アフリカに行くには、ヨーロッパ経由が楽。ヨーロッパの都市で一泊することになるが、ヨーロッパからは5時間~6時間で行かれるのでともかく身体が楽。アフリカに行く時は、出来る限り身体を労わらないと!! ちなみに私は、ヨーロッパまでの航空券を日本で取って、そこから先をヨーロッパの格安チケット店で購入する。ヨーロッパから西アフリカに行く場合、行き先にもよるが、元・フランス領だったところに行くにはエール・フランスを。イギリス領だったところには、KLM又はBAのどれかを使う。オフ・シーズンだとかなり安い。HISなど日本語で対応してくれるところもあるのでそういうところを利用すると良い。チケットは渡航までに時間があれば+αを支払えば日本まで送ってくれる。マラウイに行く時は、ダントツでシンガポール・エアラインと南アフリカ・エアラインの組み合わせが良い。座席の前が広くてサービスも良い。乗り継ぎの時間も短い。キャセイも悪くはないが、中国のツアー客が多く、チョットうるさい。
最近はエミレーツもドバイ経由でアフリカ諸国に飛んでいる。ただし、日本から行く場合、出発が関西空港発だし、ドバイからアフリカ諸国への乗り継ぎの時間が長く、空港内のホテルが馬鹿高いので私はあまり使わない。サービスは悪くないけど・・・。アエロ・フロートは、チケットは安いが、乗り継ぎが悪い。それと、どの航空会社にもマイレージがあるので これは必ず貯めよう。アフリカまで行くとアッという間にマイレージが貯まる。私はこれで何度もエコノミー・クラスからビジネス・クラスにアップグレイドしたり、無料航空券をゲットしたりしている。

飛行機に乗るときの荷物

ともかく大事なものは、手荷物で持って入ること。基本は“命に関わるものは、離さずに!!”貴重品は当たり前だけど持病がある人はその薬も手荷物で。先進国と違い、欲しいものが簡単に手に入る訳ではないし、場所によっては国立病院であっても薬切れ・・なんて事もある。特に飛行機の乗り継ぎ時間が長い場合は、預けたトランクを壊されて中身を盗まれたり、時にはトランクごと無くなったりもするので薬は、預け荷物には絶対に入れないこと。以前、ダイヤル式の鍵付きトランクを使っていたとき、その鍵部分にドライバーか何かを差し込んで無理やり開け、中身だけを盗られたことがあった。(アエロ・フロート)外見は全く壊れていないからホテルに着くまで全く判らなかった。ホテルでトランクを開けようとしたらダイヤルを合わせても開かない。仕方ないからマイナスのドライバーを鍵の所に差し込んでテコの要領で無理やり開けた。お金になりそうなものは全て無くなっていた。ちなみに薬は高く売れる。南アフリカなどでは、預け荷物にラップを巻いてくれるサービス(有料)がある。
以下に私がアフリカ行きの飛行機に乗る際の荷物の仕分け及び持ち物の詳細を記載するので参考にして欲しい。(African JAG 支援時)
●ウエストポーチ
航空券、現金、トラベラーズ・チェック、パスポート、クレジットカード、携帯電話、緊急連絡先や個人情報を書いた紙、電子辞書、持病の薬、マスク、リップクリーム、安定剤、眠剤、耳栓、アイマスク、ボールペン、ハンカチ、ティッシュ等
●機内持ち込み用リュック
トラベラーズ・チェック、現金、クレジットカード(上記とは会社の違うもの)、抗生物質、下痢止め、マラリア予防薬、風邪薬、解熱剤、胃薬、整腸剤、便秘薬、イソジン、消毒液、バンドエイド、虫除けシート、海外旅行保険の証書、緊急連絡先を書いた紙、医者に書いてもらった持病の説明と治療法及び使用している薬の紙、T-シャツ&下着(1日分)
●機内持ち込み用キャリー(JAG/取材時)
現金、パスポートのコピー、ビデオ・カメラ、デジカメ(一眼レフ1台/コンパクト1台)コンピューター、HDD、メモリーカード、変圧器、延長コード、充電器、レンズ、その他・・・
●預け荷物
着替え、サンダル、虫除けスプレー、蚊取り線香、予備バッテリー、3年番茶、レトルト食品、タオル(2枚)、浄水ストロー、ポイズン・リムーバー(東急ハンズで売っている)、予備の薬、パスポートのコピー、・・・その他。宿泊先を選ぶ

アフリカ諸国の空港

気をつけなくてはいけないのがアフリカ諸国の空港。まず、入国する時に荷物を全てチェックされ、言いがかりをつけられて何かとお金を要求されることが多々ある。(ナイジェリア、マラウイ、コート・ジ・ボアール、等)時には、パスポートを取り上げられてお金を要求される。(ナイジェリア)出国時も同様。何かとお金を要求されるが、出国時に特に気をつけなくてはならないのは、通貨の持ち出し。アフリカの多くの国には通貨の持ち出しに規制がある。現地通貨は勿論、USドルにも規制をかけている所がある。でもそれを大使館でVISAを取る時に教えてくれるわけでもなく、現地の空港内にしかも酷いところでは、イミグレーションを通った後の荷物チェックの壁に小さく書かれていたりするから性質が悪い。先日もモザンビークに行った時に荷物チェックでいきなりそれを言われ、現金を取り上げられそうになった。私はJAGの調査で入り、再訪する予定だったので$1000位の現地通貨を持っていた。それを取り上げると言う。「冗談じゃない!!それなら全額両替してくる。」と言ったら「それは出来ない。」と言う。
もう、喧嘩。大騒ぎ。結局、ポリスが来て「両替しに行ってもいい。」ということで収まったが、ああいうやり方は、卑怯だし絶対に間違っている。ちなみに私の後ろに並んでいた白人は、荷物チェックの係員に賄賂を払って通してもらっていた。
確かに行きも帰りも空港職員に賄賂を払えばすんなり行くのかもしれないが、そんなことしているようでは、その国の印象が悪くなるだけで再度、訪問しようとは思わなくなる。それは、日本の空港でも同じだが、少なくとも外国人が初めてその国に接する場所が空港だ。その空港で嫌な思いをするとその国の印象自体が悪くなる。多くのアフリカ諸国の空港は、もっと空港職員に対して厳しくするべきだと思う。また、在日アフリカ大使館もVISAを取得した人に対して外国人が注意しなくてはならない事をキチンと伝えるべきだとも思う。観光客を呼ぶ為に良い点ばかり書いたパンフレットを渡すだけでは駄目だ。
ちなみに私は、モザンビークには二度と行きたいとは思わない。

宿泊先を選ぶ

AFRICAN JAG PROJECTアフリカのホテルは、本当にピンキリ。US$1~US$500位まである。基本的には安全を買う・・と考えたほうが良い。とはいえ、以前ナイジェリアのシェラトン・ホテルに泊まっていた時(一泊US$300位)、レストランで食事をしてAMEXのゴールドを出したらボーイから「本人のものかどうか確認したいので身分証明書を見せて欲しい。」といわれパスポートを渡した。その場は、それで済んだのだが、数週間後ロンドンのホテルでAMEXを使おうとしたら止められていて慌てて問い合わせをしたら「ナイジェリアから大量の通信販売の買い注文が入ったので怪しいと思い、こちらで止めさせて頂きました。」という回答。後にも先にもこの旅行でカードを使用したのはナイジェリアのシェラトン・ホテルだけ。
ちょっと驚いた・・・。ナイジェリアのラゴスは治安が悪いことで有名。当時、唯一安全かつ信用して泊まれるホテルということで世界中の要人がここに泊まっていた。そのホテルでこういうことが起きるんだもの。この出来事以来、私はナイジェリアのシェラトンには泊まっていない。まぁ、理由はカードの不正使用だけではないけど。ホテル側のその後の対応がムカついた。安いホテルなら“仕方ないかぁ・・・”ってなるけどアフリカでは物凄く高いホテルだし“安全”と“信用”が売りなわけだからクレームが入ったらキチンと対応するのが当たり前なのに何も無し。これじゃあね・・・
AFRICAN JAG PROJECTこ数年は、都市では一泊US$40~US$150、田舎ではUS$20~US$80の範囲でホテルを取っているが、あまり外したことは無い。というか、アフリカでこの値段のホテルならミドル~アッパークラス。一応、未然に部屋は見せて貰うけど まず問題はない。もし安宿に泊まる場合、部屋を見せてもらったときのチェックポイントは、掃除がしてあるか?トイレの水は流れるか?シャワーが壊れていないか?トイレットペーパーやバスタオルがあるか?暑い時はクーラーまたはファンが使えるか?ベット・マットがへこみすぎていないか?・・・等々。それと安宿はダニ、ノミ、南京虫に注意。安宿に泊まる予定の人は、ビニールで出来たベッド・シーツを一枚持っていくと良い。(USAでは99セントショップで売っている)ちなみに高級ホテルでない限り、バスタオルはゴワゴワでシャンプーも置いていない。一応、石鹸はあるけど歯ブラシや歯磨き粉なんてものは高級ホテルでも見たことない。
丁寧

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